世界の三大宗教とは

 

 

世界の三大宗教    

 

 

 

キリスト教  イスラム教   仏教

 

 

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キリスト教

 

 

   

成立

 

1 背景――対立するユダヤ教
   サドカイ派:上級祭司・貴族、ヘレニズム化を支持する
   ファリサイ派:下級祭司、律法に忠実、形式主義
   エッセネ派:禁欲主義
   熱心党:ローマへの武装反乱を呼びかける過激派
2 イエス・キリスト
   ガリラヤのベツレヘムに誕生
   ユダヤ教の権威者との相違により、迫害される
   ローマ法による裁判によって十字架へ
   埋葬され、三日後に復活
3 パウロ(サウロ)
   裕福なユダヤ人家系の出身
   初期はキリスト教を迫害したが、復活したキリストを見て回心
   異邦人への伝道活動を開始、信仰義認説
   皇帝ネロによって処刑される

 

 

聖書学

 

1 へブル原典
 @律法(トーラー):紀元前444年に結集・成立
 A預言書(ネビーイーム):紀元前200年頃に公認
 B諸書(ケスービーム):紀元一世紀に確定

 2 聖書解釈
 @超自然主義的解釈
 A自由主義的解釈
 B第三の立場

         

                                    

神学

 

1 三位一体論
   父と子と精霊という三位格による相互連関
   正統派:三者は本質と働きを共有する
   従属説:キリストが神より劣る
   精霊異質論:精霊は神やキリストよりも劣る
   様態論:名は異なるが、単一の位格
2 キリスト論
   貧しいキリスト論(ユダヤ教が起源):キリストの人性を強調
   豊かなキリスト論(プラトン主義神学が起源):神性を強調

 

 

 

 

仏教

 

 

 

背景

 

1 インダス文明(B.C.25001000年)
 アーリア文化
  アーリア=高貴な
 @遊牧民農耕(インダス川流域で)
 A宗教的民族
  バラモン=僧侶階級
2 ウパニシャッド(秘義)
   梵我一如
   梵=宇宙の究極原理 我=個体の究極原理

 

 

教説

   

1 梵天の勧請
   法を説くように梵天が説得
2 縁起(仏教教義の基調)
   @一切皆苦  A諸行無常  B諸法無我  C涅槃寂静
3 四諦(真実)説――初転法輪
 @苦諦=存在は苦である   A集苦=苦の原因
 B滅諦=涅槃          C道諦=悟りに到る修行方法
4 八正道:実践徳目――実践哲学
 @正見=正しい見解(反省)    A正思惟=正しい思考(使命)
 B正語=正しい言葉(発言)    C正業=正しい行為(道徳)    
 D正命=正しい生(秩序)      E正精進=正しい努力(精進)
 F正念=正しい思念(懺悔)    G正定=正しい禅定(瞑想)
5 六波羅密道説
 @布施波羅密=ものと心を人に施す;内
 A持戒波羅密=心と身体を清く保つ;外
 B忍辱波羅密=効果が見えなくとも忍耐する;内
 C精進波羅密=成仏に向かい常に励む;外
 D静慮波羅密=心身を安定させる;内
 E智慧波羅密=ものを正しく見る;外

 仏の種類
 @釈迦如来:世界を正しく導く
 A文殊菩薩:知恵を授ける
 B普賢菩薩:仏の教化を助ける
 C阿弥陀如来:死後、西方浄土に迎え入れる
 D勢至菩薩:知恵の光りで悪から離れさせる
 E観世音菩薩:慈愛で民を救済する
 F薬師如来:病や災いを取り除く
 G月光菩薩:薬師如来の補助
 H日光菩薩:薬師如来の補助
 I大日如来:万物を照らす
 

 

 

イスラム教

 

 

   

 

語義

 

「イスラームは」語根(slim)の第四型の動詞「アスラマ」「帰依する」に由来し

「神への帰依」を意味する。

 

「ムスリム」は、能動分詞で「神に帰依する者」を意としている。

 

 

イスラムの法

 

1 法源
 @コーラン
 Aスンナ(ハディース:預言者の言行録)
 Bイジュマー:共同体内の合意事項
 Cキヤース:@Bからの類推
2 学派
  ハナフィー派(トルコ、インド)、マーリキー派(北アフリカ)、
  シャーフィー派(東南アジア)、ハンバリー派(サウジアラビア)
3 流派
 スンニ派:スンナを信仰の基礎とする       シーア派:4代目カリフ・アリの正統性を主張
  イスマイール派、ザイド派、12イマーム派

 

 

分派

 

1 アサシン派:シーア派より
   開祖:ハサン・イ・サバーフ(1034-1124)
   正当な殺人の承認

2 バハイ教:シーア派より
   開祖:バハオラ(1817-1892)
   聖戦の否定、真理の探究、平和主義、人類愛、

   教育普及、宗教と科学の調和、貧困の排除